匿名化するいじめ
子ども達の作りあげている社会(たとえば、学校がその代表例でしょう)を考えたとき、どんな時代であっても「いじめ」が皆無であったことはありません。
体力的・立場的に強い者が、そうでない者をいじめるという構造が中心でしたが、インターネットや携帯電話が普及するにつれて、その様態が大きく変化しつつあります。
「ネットいじめ」、「サイバーいじめ」と呼ばれるものがそれで、ウェブサイトなどオンライン上における無記名による書き込みが中心となります。
とりわけ、中学生?高校生にかけて携帯電話への依存度が高まる年代においては、「プロフ」と呼ばれるサイトへの悪質な書き込み、学校裏サイトへの実名を挙げての誹謗中傷など、被害者の自殺や事件につながるような事例も数多く発生しています。
現代のこうした「ネットいじめ」の最大の特徴は、「匿名」であることでしょう。
以前であれば、強い者が弱い者をいじめるというパターン化されていた構造が、匿名性を持ったインターネットの特性によって一気に崩れてしまったのです。
つまり、どんな人物でも一夜にして「被害者」になることもあれば、逆に「加害者」になることもできる、というわけです。
法規制が不十分な現状においては、ネットいじめに対して抑止力を持つのは、子ども達自身の自覚や周りの大人たちの目(往々にしてそれは届きません)のみというのが現状なのです。